後悔を断ち切る方法は?嫌な体験を乗り越えて成長する思考法

精神科医が教える!後悔を断ち切る方法〜嫌な体験を乗り越え成長する思考法 メンタルヘルス

試験に落ちたり、仕事に失敗したり、恋愛が上手くいかなかったり…。
「もっとあのときこうしてればよかった」など
後悔で前向きに人生を生きられない場合、どうしたらよいのでしょうか?

「いやなことは忘れてポジティブになれ」
「後悔したって仕方がない。過去のことは忘れて前向きになろう」と言葉にするのは簡単ですが、
人間には、忘れたいことを忘れる能力はありません。

嫌な体験は忘れることはできませんが、うまく処理できれば、思い出しても嫌な気分にならなくなることは可能です。

今回は、後悔を断ち切り忘れたい過去を乗り越えて成長する方法として、マイナスと思われる体験がプラスになるような考え方をご紹介します。

「いやな体験」を「意味ある体験」に転換する

「いやな体験」を「意味ある体験」に転換する

「第一志望の大学に落ちて、この大学になってしまった」
「入りたい会社に入れず、この会社になってしまった」
「仕事で大きな失敗をしてお客様を怒らせ、上司の評価も下がってしまった」など、自分にとって辛い体験は誰にでもあります。

ネガティブな体験をポジティブに転換するには過去の出来事を忘れる必要はあるのでしょうか?

「嫌なことは忘れなさい」は間違ったアドバイス?

「嫌なことは忘れなさい」は、間違ったアドバイスとも言えます。というのも、忘れたいと思うような体験が人生の宝物になりうるからです。

嫌な体験は忘れるのではなく、意味ある体験に転換することが重要です。嫌な出来事を自分の将来の糧になる「忘れてはいけない体験」にするには、「あんなことがあったおかげでこうなれた」と将来言えるようにすることです。

では、どのようにしたら嫌な出来事を生かすことができるのでしょうか?

マイナスをプラスにする意識と行動とは

マイナスをプラスにする意識と行動とは

例えば怪我や病気で長期の休職を余儀なくされる場合。長期休職のせいで、キャリアに傷がついた、出世が遅れた、人生設計が狂ってしまった…と嘆く方もいると思われます。

早く回復しよう、元通りに戻ろうと奮起される場合もあると思われますが、元に戻るだけでは、もったいないです。

「こんなことがあったせいで、自分の人生が狂った」と思われるような一見ネガティブな出来事を、「この出来事のおかげで」と過去を振り返ったときそう言えるようになることが重要です。

しかし、ネガティブな体験をネガティブなものと放置していては、ポジティブな転換はなされません。ポジティブに転換するためには、意識と行動が必要です。

ネガティブな体験があった場合、「このトラブルを生かそう」という意思を持ち、それを生かすには今何をすれば良いのか考え、行動することが、将来のポジティブに結びつきます。

具体的に人間関係を例を挙げてみます。

こじれた人間関係を良好にするには

こじれた人間関係を良好にするには

人間関係で揉め事の後にかえって良い関係になることのたとえとして「雨降って地固まる」という諺があります。

しかし、大喧嘩したときは、その後良い関係になるどころか、疎遠になったり、余計に関係が悪くなることの方が多いのではないでしょうか。

では、揉め事が生じた後に「雨降って地固まる」になるときと、「もっと悪くなる」ときの分岐点は何でしょうか。

この分岐点はトラブルに対して「雨降って地固まる」にしようという意思の有無が最も大きな分岐点といえます。こじれた人間関係をよいものにしようという意思を持って、そのための行動しない限りうまくはいきません。

喧嘩した直後は感情が高ぶっているため、ある程度の距離と時間をおき、冷静に考えることは大切です。しかし、時間にまかせておいただけでは「雨降って地固まる」には自動的にはならず、相手との関係が前以上に深まることにはなりません。

トラブルの後に関係を前以上に深めるためには、そのトラブルや喧嘩についてお互いが冷静に素直位、お互いの考えを気持ちを理解しようとしっかり話し合い、その結果、トラブルのおかげで、お互いの理解が深まるということになります。

まとめ

後悔を断ち切る方法・嫌な体験を乗り越えて成長する思考法についてお伝えしました。

嫌な体験は忘れるのではなく、意味ある体験にするよう考えの方向を変えるのが重要です。「あんなことがあったせいでこうなった」を「あんなことがあったおかげでこうなれた」に転換できれば、嫌な体験が意味のある体験になり、忘れようとする必要はなく、忘れてはいけない体験になります。

(出典:『実践!ストレスマネージメント』渡辺洋一郎 p.19-27

 

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記事監修
渡辺 洋一郎(弊社代表取締役)

精神科医専門医・日本医師会認定産業医。
川崎医科大学卒、1988年渡辺クリニック(2018年改称)を開設。
その後、厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策の在り方検討委員会」委員、内閣府「自殺対策官民連携協働会議」委員、公益財団法人日本精神神経科診療所協会会長など歴任。
現在、医療法人メディカルメンタルケア横山・渡辺クリニック名誉院長、大阪大学医学部神経科精神科非常勤講師、一般社団法人日本精神科産業医協会共同代表理事ほか。
ストレスチェック法制化においても、厚生労働省「ストレスチェック制度に関する検討会」「ストレスチェック項目に関する専門検討会」「ストレスチェック制度マニュアル作成委員会」などの委員を務める。

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